さて、最後になりました。と、申しますより、最期の時が間近となってまいりました。
このテガミは書き終えた後、不浸透性の袋に入れて飲み込んでおくことに致します。もちろん、あらかじめ宛名も書いておきました。貴方への想いが全て詰まったこの文章は、確実にアナタがお受け取りになられるべきです。
それに女の本心は、やはり乳房の下に隠しておくのが相応しいでしょう。うふふ、貴方もそうは思いませんか? 思いますでしょう。思わないワケが、ないはず、です。いえ、絶対にそうよ。
ねえ貴方、また会えたら、今度コソは骨の髄まで、血管の一本までワタシを愛してくださいね。うぅん、縛るだけじゃダメ。私は、アナタになら、なにを、サレても……いいの。
だって、あはははは。ワタシは死してなお……アナタをお慕いし続ける、女なの、ですよ。あの世の果てまでも、お傍からハナれない、真の理カイ者、なのです。そんな……女が、ワタシの他に、ダレかいます、か?
暫し、だから、アナタ……お待ちクダサイね。ワタシが、アナタの、この身を……ヨコたえる、再び、まで。
向かい、ます。イマから、アナタ、愛してる……。